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2010年04月 アーカイブ

2010年04月23日

株式投資とは?

低金利時代の突入と共に、個人で資産運用を考えている方が増えています。その中でも、最もスタンダードな投資先が「株」です。それでは、株とはどのようなものなのでしょうか?

 株とは、簡単に言ってしまえば「会社の一部」です。これは、会社が資金調達のために、「株券」というものを発行します。もう少し言えば、会社の株を買うということは、株の額面に係わらず、株券を発行した会社に資金提供をしたということになり、実質的に会社のオーナーになるということです。もちろん、この株をどの程度保有するかによって、経営を大きく左右する程の力を持つことになります。

 但し、一般的な個人投資家は、会社の経営に影響を及ぼすほどの資金を持っていません。あくまでも、株式を購入することで会社の株主となる代わりに、会社の業績に応じて株主配当を受けることで、投資家は利益を得る形になります。この配当金が、株式投資によって得られる利益の一つです。

 また、株そのものが売買されるため、人気がある企業や元気がある企業の株価は高くなります。その株を売買することで得られる運用差益で、自分の投資資金を運用するのです。これもまた、利益を得る方法の一つです。

 株式投資は、誰でも簡単に行うことが出来ます。現在では、株式投資に関連する金融商品や種類が沢山あります。特に、少額資金で始められる株式投資を通じて、まずは株式投資の仕組みを知ることが大切です。

株式市場について

株式投資を行うにあたり、株そのものをどのように売買すれば良いのでしょうか。まず、知っておかなければいけないことは、「株は市場で取引される」ということです。この市場が、いわゆる「株式市場」であり、株を売買したい人の仲介役となる場所です。

 株式市場は、漁港にある市場と同様に、全国にいくつかあります。その最も代表的な市場が、東京証券取引所です。ここは、魚市場で言うところの築地市場にあたる場所で、全国の株式取引の90%が集中している場所です。東京証券取引所は、「東証」と呼ばれており、東証1部と東証2部に分かれています。特に、東証1部に上場するには、企業の財務状況や収益性などに対して、厳しい審査基準があります。つまり、審査基準を満たしていなければ、収益性が低い、信頼が出来ない企業であるということになります。

 次に、良く耳にするのがジャスダック市場です。この市場は、証券取引所を通さずに、証券会社間で株式銘柄の売買希望者を見つけて、取引する場所です。ジャスダック市場の登録基準は、東証よりも厳しくないことが大きな特長です。そのため、比較的容易に上場することができ、株式公開による資金調達を容易に行うことが出来る市場なのです。

 その他に、東証が開設した新興企業向けの「マザーズ」があります。こちらは、主に新しい会社を対象とした市場となっていることが大きな特長です。しかも、企業の成長と共に、マザーズから東証1部へとステップアップすることができ、より会社としての知名度や健全性を示すことが出来るような仕組みになっています。

株式の購入方法

株そのものの購入は、証券会社を通じて購入する形になります。その際、株をどのような単位で購入すれば良いか悩むかと思います。というのも、株式(株券)は、購入する際に最低○○株からという決まりがあります。これらを踏まえて、株式の購入方法について、ご紹介しましょう。

 まず、最もスタンダードなのが、売買単位(単位株)で購入する方法です。株式は単位株制度と呼ばれる基準の下、最低限の株数が決められています。大抵の場合、1000株から取引できるようになっています。例えば、株式の額面が1株200円とすれば、1000株を最低購入しなければいけないため、20万円が必要となります。但し、銘柄によっては100株や1株単位で購入出来る場合があります。

 次に、ミニ株というものがあります。これは、通常の株式売買単位の1/10で取引出来る制度です。これにより、数十万円の株式投資が数万円で済むようになります。そのため、株式初心者や運用資金が少ない方は、ミニ株への投資からスタートするのがベストです。

 最後に、株式累積投資という購入方法があります。これは、預金に置き換えると定期預金に似たものです。つまり、毎月の所定日に金額を支払い、証券会社を通じて銘柄ごとにまとめて購入する方法です。これは、長期投資を続けることにより、毎月一定の株数を購入するより、少額で同じの株数を購入できるメリットがあります。

 株式の購入にあたっては、自分の投資計画に合わせた購入方法が問われますので、自分で決めにくいという方は、是非証券会社の店頭で相談することをお勧めします。

証券会社の選び方

実際に株式を購入する際に重要となるのが、株式を取り扱う証券会社での取引口座開設です。というのも、証券会社と一口に言っても、大手銀行の傘下にある証券会社や、独立系証券会社、さらにインターネット専門の証券会社など、様々な種類の証券会社があるからです。数多くの証券会社があるということは、それだけ沢山の特徴やメリット、そしてデメリットがあるので、慎重に選びたいところです。それでは、どのような点に注意して選べば良いのでしょうか?

 まず、1つ目は手数料の安さです。株式の売買にあたっては、手数料が発生し、それを証券会社に支払う必要があります。そのため、株式売買にあたって、利益や損失の発生に関わらず支払わなければならないため、株式投資を行う投資家から見るとコストになってしまいます。つまり、純粋に株式の売買で利益をあげる場合、この手数料分以上の運用利益が出るまで株価の上昇を待つ必要があります。

 2つ目は、株価チャートの表示、分析ツールや情報の豊富さです。株式投資を支える重要な要素は、何といっても企業や業界、経済や金融に関する様々な投資材料(情報)です。これらの情報の内容によって、当日の株価が影響されるだけなく、中長期的にも影響を及ぼす可能性がありますので、いかに正確で迅速な情報を証券会社が発信してくれるかが、大きなポイントです。また、株売買のタイミングを計るためのテクニカル分析を行うツールの有無も重要です。このツールによって、実際に最適な売買を見極めますので、使い勝手が良く、無料で利用出来るものが好ましいです。

株式投資のための心構え

株式投資を始めるにあたり、いくつか大切な心構えがあります。というのも、初心者の方が陥りやすいのが、株価がちょっと値動きしただけでも、心理的な影響が大きく、恐怖心や不安感を抱いてしまうことです。そのため、自分がどのような投資スタンスで株式投資を行うか、自分との戦いだと言えるのです。自分が保有した銘柄が、短期運用なのか中長期運用なのかによっても、心の持ち方や余裕が異なります。1日の値動きに臆することがないよう、常に平常心を保つことが重要です。

 また、株式売買にあたっては、様々な人が参加しています。一般的な個人投資家だけなく、機関投資家やヘッジファンド、海外投資家など、様々な方が株式売買を日々行っています。もちろん、自分が保有する銘柄も、色々な方が売買しています。つまり、保有している株券には、それぞれの人の想いや考え方、感情が混ざっているのです。そのため、相場の雰囲気や影響ある投資家の動きによって、株価が大きく左右されるのです。株式投資は、常に自分だけなく他人との戦いでもあるのです。

 最後に、株式投資における重要な心構えとして、損失をどのように最小限に留めるか、ということです。実は、これが一番難しい決断なのです。というのも、人間の心理として、損失を出し始めた銘柄があった場合、いつか必ずまた戻ると思い込んでしまう傾向にあります。しかし、実際には株式相場が好転することなく、どんどん株価が値下がりし、損失だけが膨らんでしまうというケースが多々あります。そのため、損失が出始めた時点で、「いくらになったら株を売る」というルールを設ける必要があります。損失が大きくなる前の対処こそが、株式投資を楽しむポイントだと言えるのです。

投資先企業の選び方

実際に株式の銘柄を選ぶ際に、どのようなポイントに注目すれば良いのでしょうか。特に、株式投資が初めてという方は、数多くある会社から、1つの会社を選ぶだけでも大変な作業でしょう。そこで、いくつか銘柄選びのポイントを紹介しましょう。

 まず始めに、投資先の会社の業績が好調かどうか、という点です。業績が好調であるということは、利益を生みやすい経営環境が整っているためです。また、同業他社と比べて、市場のシェアや売上高で見ても上位を占め続ける会社は、財務的な体力もありつつ、常に一定の利益を確保出来ている証拠です。

 次に、会社の業績見通しを上方修正したかどうか、という点です。これは、年度初めの企業業績予想に比べて、実推が上回る場合、より大きな利益を生み出すことが出来そうだという期待感から、株価が上昇する可能性があります。また、これと併せて、株保有者に対する配当金を増配すると発表する企業も非常に好感が持てるポイントです。配当金が増えるということは、それだけ企業業績が予想よりも良かった証拠ですから、是非注目したい企業と言えます。

 その他、新製品の発表や新工場の建設なども、投資先会社として注目しておくと良いでしょう。新商品発売による企業業績の好転や、新工場設立に伴う増産等は、会社そのものが元気な証拠と言えます。もちろん、新工場設立時は、一時的に損益を圧迫しますが、増産体制や環境が整い、それらが売上に繋がることで、結果として企業業績のアップと株価のアップに繋がるのです。

財務の健全性

投資先会社が本当に大丈夫かどうか、より具体的に何を見れば良いか、そのポイントを知ることは非常に大切です。人間の体で言えば、身体測定や健康診断を通じて、健康な体なのか、病気を持っているのか、或いは将来的なリスクを抱えているのかを知るということです。それでは、会社そのものをどのように診断すれば良いのでしょうか。

 その基本が「財務諸表」です。会社が決算期になると、財務状況をまとめた情報を開示します。財務諸表は、大きく分けて3つの決算書からなります。「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」です。

 まず、貸借対照表は、「会社が事業資金をどうやって集めて、どのような形で保有をしているかを表すもの」です。簡単に説明すると、『資産=負債+資本』の関係から、負債額の割合や、自己資本比率、そして資産総額などを見て、負債と資本のバランスを上手く保てているか把握します。

 次に、損益計算書は、「期間ごとの経営成績を表すもの」です。基本的には、売上高と5つの利益を確認します。具体的には売上総利益、営業利益、経常利益、税引き前当期利益、当期利益です。結果として、当期利益がマイナスになると、その会社は赤字決算ということになってしまいます。

 最後に、キャッシュフロー計算書は、「現金や預金などのお金の流れで会社の実態を表すもの」です。この計算書は営業活動、投資活動、財務活動の3つから構成されています。営業活動による販売や仕入れ、投資活動による工場や機械などの固定資産の購入・売却、財務活動による資金調達・返済の内容が示されています。このお金の流れが適切かどうかを確認することが大切です。

企業収益の安定性

自分が投資しようとする会社が、いったいどれだけ安定しているか、どのように計れば良いのでしょうか。実際に財務諸表と睨めっこしたり、IR情報を眺めただけでは、すぐに会社が安定しているとは見抜きにくいことでしょう。ここで、1つの考え方として、企業収益がどれだけ安定しているか、という点で見る方法があります。その指標が、ROE(株主資本利益率)です。

 ROEは、株主資本(自己資本)が企業収益へどれだけ貢献したかを見る指標です。具体的な計算式は、「ROE(株主資本利益率)=1株あたりの利益÷1株あたりの株主資本」として表されます。ここで、1株あたりの利益は、当期純利益÷発行済み株式数で表され、1株あたりの株主資本は、株主資本÷発行済み株式数で表されます。

 ROEは、その数値が高いほど資本効率が高いことを意味しており、しっかりと利益を上げていることが分かります。逆に言えば、ROEが低い企業は資本効率が悪く、利益を生み出せない企業と判断されます。

 実際に、財務諸表から自分でROEを算出するのは難しいのが現実です。そこで、利用したいのがインターネットのファイナンス専門コンテンツや、株式投資に関する雑誌に掲載されている各企業のROEの数値を見るのが、最も手軽で効率的です。業種によって、ROEが高いのか低いのか、同業他社と比較してどうなのか、という点で調べることが出来ますので、投資先企業を調べる際はROEを軸として色々と調べてみることをお奨めします。

企業の将来性

企業の将来性に掛けてみよう!と思い、そうした新興企業へ投資する方もいらっしゃるでしょう。それが、新規公開株(IPO)の買い付けです。IPOの魅力は、企業の未知なる将来性を見越して、将来的に大きな利益を生み出してくれるのではないかという期待から、株価が上がりやすい傾向にある点です。

 具体的に言いますと、約95%のIPOが公募価格より初値が高くなる傾向にあります。つまり、「初値-公募価格=初値売りの利益」となりますので、公募価格より初値が高ければ、その時点で利益を生み出すことが出来ます。これはかなり魅力的な株式投資と言えます。

 また、驚くかもしれませんが、初値が公開価格の2倍になるということもあります。そのため、東証に上場している企業から、財務体質が安定した会社を一所懸命探して、その銘柄を保有するよりも、IPOを手っ取り早く購入する方が、初心者にとっては楽だと言えます。さらに、IPOは上場してすぐに会社が倒産したり、上場廃止するなどのケースは非常に稀ですので、ローリスクでハイリターンの株式投資と言えます。尚、購入にあたっては、抽選方式となりますので、ある意味では運も左右することを覚えておきましょう。

 IPOは、新興企業から見ると手軽に資金調達が出来るメリットがあり、投資家から見ると保有し続けると将来数倍~数十倍もの株価となるため、是非一度購入してみることをお勧めいたします。

企業を取り巻くリスク

株式投資を行うにあたり、是非知っておきたい内容があります。それは、上場している会社を含む株式相場内のリスクです。どのような要因で、株式相場が変動するのか、そして上場企業の株価へ影響を与えるのか、そのリスクを知ることは、株式売買のタイミングを見極める上で重要です。それでは、いくつかポイントをご紹介しましょう。

 まず、逆金融相場です。景気が好況な時期は、市場全体が過熱してきます。そのため、お金の出入りが多くなることで、バブルが崩壊する可能性が高まるため、金融機関が引き締めを行う場合があります。例えば、公定歩合の引き上げがその一例です。金利が上昇すると、お金出入りが鈍くなり、市場に回るお金が減るために、相場そのものが不調に陥る可能性があります。

 また、逆業績相場についても、ご紹介しましょう。上場企業の業績が悪化すると、業績見通しが下方修正されます。これは、上場企業の業界そのものの景況感が後退している現れでもあります。一度後退が始まると、徐々に株を売る投資家が増えるため、どんどん株価下落が目立つようになります。また、併せて株の売買を控える投資家も増えますので、なかなか株が売れない状況になってしまいます。

 株式投資において、会社業績だけではなく、取り巻く環境とリスクを注視することで、自分が保有する銘柄と株価をどのタイミングで売買すれば良いか、見極めが付くようになります。是非、これらの情報を常にキャッチアップしておくようにしましょう。

初心者が最初に見るローソク足

株式投資を行うにあたって、最も有名な売買指標となるのが、ローソク足です。その名前の通り、1日の値動きを、始値・終値・最高値・最低値で表した図形がローソクに似ていることから、そのように呼ばれています。それでは、活用方法について見てみることにしましょう。

 まず、基本的に知っておきたいのが、「上ヒゲ」と「下ヒゲ」と呼ばれるものです。これは、ローソク足の実体部分の上下に、1本の線が現れる現象であり、それぞれ「売り」「買い」のタイミングを示しています。

 具体的な売買タイミングの目安としては、ヒゲの長さがローソク足の実体部分の3倍以上現れるのが望ましいとされています。例えば、長い下ヒゲを例にとって説明すると、相場が急落したにも関わらず、強い買いのエネルギーが存在している状態にあります。そのため、急反発を狙う投資家の想いが表れ、相場を一気に押し戻すこと(買いのチャンス)となるために、下ヒゲが長くなります。逆に、長い上ヒゲが現れた場合は、相場が売りを示すことになりますので、注意が必要となります。

 もちろん、ローソク足のヒゲが長くなったから、今が売買チャンスだと理解して、すぐに売買注文を出してはいけません。あくまでも、その1日の中での値動きでしかありませんので、週単位や月単位見た場合に、本当に最適な売買タイミングかというと、そうではないからです。

 ローソク足は、株式投資を行う上での基本となりますが、売買タイミング見極めの精度を高めるためには、他のテクニカル分析指標を組み合わせることが大切です。

RSIの活用法

株式投資を行う上で、大切なテクニカル分析手法の一つに、オシレーター系と呼ばれる分析手法の「RSI」(アールエスアイ)があります。オシレーター系の分析手法の特徴は、「買われすぎ」や「売られすぎ」を示すということです。つまり、この指標を理解していると、株式相場がいつ反転しそうか、前もって予測することが出来ることになります。

 RSIとは、一定期間の為替の値上がり幅の合計を、値上がり幅と値下がり幅の合計で割ることで算出されます。これを百分率で表した数値が、いくらかによって売買タイミングを見極めます。

 RSIにおける売買タイミングは、RSI=30%以下となれば買いのタイミング、70%以上が売りのタイミングと言われています。非常に、分かりやすい指標ですので、ローソク足を見ながらRSIの指標を見ることで、売買タイミングの確率がアップします。

 但し、RSIには弱点があります。というのは、RSIの特徴にあります。為替レートが、上下どちらに振れやすくなっているかを示す指標ですが、株価の上下幅が大きいチャートほど、算出時の値が出やすい傾向にあります。そのため、値動きの激しい株価では、RSIの数値が変化しやすい特性があります。逆に、値動きがあまりない株価は、RSIが変化しにくいため、売買タイミングの見極めが難しいのです。

 そのため、RSIのみで売買タイミングを計ることなく、保有する株価の特性や、過去の上下変動の大きさを調べながら、RSIが有効活用出来るかどうか、検証してみると良いでしょう。

ゴールデンクロスとデッドクロス

株式投資でよく見聞きする指標に、「移動平均線」というものがあります。初めての方から見ると、色の違う線が2~3本、描かれているだけにしか見えないかもしれませんが、非常に重要なテクニカル分析ツールです。

 移動平均線とは、一定期間の株価の終値の平均を取り、その変化を線でグラフ化したラインです。平均をとる期間は短期(例:5日線)、中期(例:25日線)、長期(例:75日線)で分類し、日々の株価や期間の異なる移動平均線との位置関係を見ます。この3本のラインの上下トレンドと、クロスする位置や形状によって売買のタイミングを検討します。尚、移動平均の期間は、保有する銘柄や自分の投資スタンスで、自由に設定しても構いません。短期間で売買したい方は、超短期線として3日線を利用します。また、中長期的に株を保有したい方は、長期線を100日に設定することもあります。

 実際にはどのように移動平均線を活用して売買タイミングを見極めれば良いのでしょうか。主に、「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」という2つのポイントがあります。ゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が中・長期の移動平均線の下から上に突き抜ける時にクロスしたポイントで、買いのタイミングを示しています。逆にデッドクロスとは、その反対の意味であり、短期の移動平均線が中・長期の移動平均線の上から下に突き抜ける時にクロスしたポイントで、売りのタイミングを示しています。

 移動平均線におけるゴールデンクロスとデッドクロスは、株式投資における売買タイミング見極めの基本中の基本になりますので、必ず覚えて活用するようにしましょう。

とても便利なMACD

移動平均線とセット扱われるテクニカル分析手法に、「MACD(マックディー)」と呼ばれるものがあります。RSIを始めとするテクニカル分析手法と組み合わせることで、売買タイミングの確率が大きく向上するため、必ず利用される手法の一つです。

 MACDとは、「Moving Average Convergence and Divergence」の略称であり、移動平均収束発散法という考え方が中心となります。具体的には、移動平均線の、短期線と中期線を5日と25日の期間で計算する場合、5日分及び25日分の最終値を1日分足し、5日及び25日分で除算します。つまり、最終値を重み付けした移動平均線を意味しており、翌日以降、株価が上下どちらへ向かうかを示す指標なのです。そのため、基本的には移動平均法の考え方が分かれば、MACDの仕組みと活用方法がすぐに理解出来ます。

 実際にMACDを活用する方法は、移動平均線の活用方法と同じです。短期MACDと中期MACDを準備し、その位置関係から売買タイミングを見極めます。例えば、短期MACDが中期MACDを、下から上に突き抜けた瞬間がゴールデンクロスです。逆に、短期MACDが中期MACDを上から下に突き抜けた瞬間がデッドクロスとなります。

 移動平均法と合わせて活用することで、両者の手法がゴールデンクロスになるか、デッドクロスになるかを見極めることで、売買のタイミングが向上しますので、必ずセットで扱うようにしましょう。

覚えておくと良い波形の数々

株式投資において、連続するローソクを眺めていると、何かの波形に見える時があります。実は、ここに売買タイミングを計る大切な法則があります。それが、波形(波動論)です。いくつか典型的な例をご紹介しましょう。

 まず一つ目は「ダブルボトム」です。これは、「ダブル底」とも言われ、安値相場で発生する反転相場の典型例です。ダブルボトムは、その名前の通り、連続するローソク足の形が「W」の形になっているかどうか、そして2回同じ程度の安値で底を打った後、上昇を開始したかどうかで、買いタイミングを見極めます。

 もう一つが「ダブルトップ」です。これは、「ダブル天井」とも言われ、高値相場で発生する反転相場の典型例です。ダブルトップは、その名前の通り、連続するローソク足の形が「M」の形になっているかどうか、そして2回同じ程度の高値で天井を打った後、下降を開始したかどうかで、売りのタイミングを見極めます。

 いずれのパターンも共通して言える内容として、最初の一番底や天井を付けた時点で、株価が上下どちらに動くか、良く見極める必要があります。場合によっては、ダブルボトムもダブルトップも形成しない場合がありますので、他のテクニカル指標を組み合わせながら、波形を形成する時期かどうか見極めると良いでしょう。

 尚、この他にも、N波、P波、三角持合いなど、沢山の波形から売買タイミングを見極める方法があります。過去の株価を眺めなら、どういった場合にこれらの波形を形成しやすいか、検証してみると良いでしょう。

なぜ中国株が人気なのか?

今や、世界の経済・金融の鍵を握ると言われる中国。先進国がこぞって、中国への投資と輸出を行うことで、各国の経済が維持されている状況にあります。というのも、日本の高度成長期とバブル崩壊寸前までの景気拡大路線と同じように、中国もまた強大な経済力を増し始めています。その背景には、欧米を中心に海外投資家やヘッジファンドによる資金流入と、経済成長を続ける中国人自身が株を購入する2つの構造があるからです。

 海外ヘッジファンドなどの投機的資金は、中国のように経済成長が著しい国に流れ込み、各業界や企業の発展と共に、莫大な利益を生み出します。そのため、こぞって投機的資金が中国に流入し、株価そのものが上昇していきます。この株価上昇こそが大きな狙いであり、個人投資家から見ても、非常に儲けやすい株だと言えるのです。

 もう一つ、経済発展を続ける大都市部に住む富裕層~中階級が、株式投資の下支えになっています。2007年時点では、口座開設数が1億となっており、中国株への人気の高さが伺えます。元々、現金主義・ギャンブル好きの中国人の性格もあり、中国株を購入することで儲けようとする心理から、株式相場を全体的に押し上げている状況にあります。

 中国株は、外的資本及び内的資本によってしっかりと支えられており、経済成長と共に株価が上がりやすい環境にあると言えます。現在の日本の景況感から見て、中国ほど魅力的な投資先はなく、今こそ中国株を買う最適なタイミングだと言えるのです。

中国株の取引方法

中国株を購入したり、売買取引を行うにはどのようにすれば良いでしょうか。基本的には、日本の株式売買と同じように、証券会社を経由して取引します。そこで必要になるのが、中国株を取り扱っている証券会社での口座開設です。

 証券会社で口座開設を申し込む場合、店頭で直接申し込むか、オンラインで申し込むかを選ぶことになります。尚、インターネット上で口座開設出来る証券会社が多いので、店頭に足を運ぶことなく開設することが出来ます。但し、中国株の内容や口座開設の手続きに関して、安心しながら手続きを進めたい方は、是非店頭へ足を運ぶことをお勧めいたします。

 口座開設後、自分が注目する中国株や気になる銘柄が見つかったら、証券会社の口座へ入金します。ここで注意しておきたいのが、最初に資金を入金しておかないと、実際に注文出来ない証券会社があるということです。そのため、口座開設を行ったら、中国株を購入するための運用資金を入金しましょう。

 実際に注文を出す際にも、少し注意が必要な点があります。日本株を購入する際、「指値」か「成行」かを選んで購入しますが、中国株は基本的に指値注文しか出来ません。現在日本において、中国株の成行注文に対応している証券会社は、ごく僅かです。そのため、日本株での投資経験がある方から見ると、少し驚くかもしれません。これから、中国株を始めるという方は、中国株独特のルールだと割り切って購入するようにしましょう。

中国株を扱う証券会社

中国株を買いたい!と思っても、事前に知っておくべきポイントがいくつかあります。というのも、中国株の取引ルールや手数料体系について日本株の取引ルールと異なる点が多いためです。そのため、証券会社選びは慎重に行う必要があります。ここでは、3つのポイントを簡単にご紹介します。

 1つ目は、取扱市場や取扱銘柄のチェックです。中国株の場合には、証券会社によって、取扱銘柄数が全く異なるだけでなく、取扱市場まで異なる場合があります。つまり、自分が注目している中国株があったとしても、口座開設したい証券会社では取り扱っていないケースが出てきます。また、ややこしいことに「中国株を扱っている」と謳っている証券会社を覗くと、実際には香港株だったりする場合もあるので、注意しましょう。

 2つ目は、特定口座の対象となっているかどうかのチェックです。証券会社で総合口座を開設する際、特定口座の対象となっていないと、20万円以上の売却益が発生したら確定申告が必要となります(雑収入扱いとなります)。そのため、通常のサラリーマンが中国株で儲けようとした場合、役所での確定申告が発生することを覚えておきましょう。

 3つ目は、手数料体系のチェックです。これは、各証券会社によって異なります。特に注目したい点は外貨決済、最低手数料や諸経費、口座管理料や移管手数料です。証券会社によっては、一部無料のところもありますが、いずれにしてもコストとして大きな負担となりますので、各社を比較して最も有利な手数料がどこかを確認する必要があります。

運用するメリット

これから中国株を始めたいという方にとって、中国株そのものは未知の世界です。それでは、実際に投資する上でのメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

 まず、中国経済の成長性による株式市場の活性化と株価上昇の可能性が非常に高いという点です。昨今の景気低迷の中、最も経済力を強めているのが中国です。GDPに関しては、政府が8%台を目指すという指針の下で、各分野への政府投資や、海外からの資金流入が相次いでいます。その典型的な例が、北京オリンピックや上海万博博覧会などの国家をあげての投資があります。こうした投資により、多くの雇用とお金が生まれ、結果として関連する上場企業の株価が値上がりする構図にあります。

 次に、海外資本の流入によって得られた、生産技術・開発力の向上による、中国経済の成長路線維持が期待される点です。各国の有名企業が続々と中国での生産拠点や開発拠点を新設した後、中国自体もそのノウハウをもとに、独自製品の開発や販売を国内で行うようになりました。現在、ある程度の高品質な商品を製造出来るようになり、海外からも注目が集まるようになりました。こうした自国産業の発展は、企業業績の向上や株式相場へ好影響をもたらします。

 中国株は、高度の経済成長と高い企業利益により、さらに株式相場が活況になる構造にあります。将来的に、GDPで日本を抜くと言われる中国へ投資することで、大きなリターンが得られるのは非常に魅力的と言えます。

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運用するデメリット

中国株を購入する前に知っておいた方が良い点として、メリットもあれば必ずデメリットもあるということです。日本の経済・金融構造とは大きくことなるため、中国企業や株式相場を支える基盤をしっかりと理解しておく必要があります。それでは、いくつかのポイントをご紹介しましょう。

 まず、中国という国は、国家方針で経済活動に介入する場合があります。これは、中国経済を企業が支えているのではなく、国家方針のもとで政府が主導・管理しているためです。そのため、企業の利益優先以上に、国家方針が優先される場合があるため、場合によっては株式相場へ介入や悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、現在好景気にあるため、将来的なバブル崩壊が懸念されています。特に、不動産関連に関しては、富裕層を中心に高額マンションが飛ぶように売れています。その加熱ぶりは、日本のバブル景気と同様に、現在も値上がりを続けています。一旦、不動産バブルが始まると、急激に不動産関連株式の下落と共に、関連業界の株価も大きく下落する恐れがあります。現在、中国政府もバブル崩壊の可能性を視野に入れている状況のため、中国の不動産事情を注視しておく必要があります。

 最後に、中国企業の特質として正確な情報開示や、法遵守への意識が低いということです。日本でいうところの粉飾決算のように、投資家に対して開示する情報そのものに誤りがあったり、意図的に改ざんした上で情報公開している場合があります。その点では、企業の財務体質や安定性を計る情報の「信憑性」に注意しなければいけません。

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不動産投資が熱い

中国株を購入するにあたり、今一番ホットな分野が不動産関連銘柄です。というのも2008年に中国政府が不動産支援策と金融緩和を発表したことを契機に、不動産の取引金額や販売面積が大きく向上しました。この流れにより、不動産関連銘柄は住宅建設・開発関連銘柄への注目度が高まると共に、投資対象として見られるようになりました。

 現在、不動産分野は主に都市部を中心に加熱していますが、今後は地方の都市化へと政府政策・事業が移行していくため、中長期的に見て、企業収益が維持・向上する安定した分野だと言えます。もちろん、不動産投資に対する投機的な資金流入と市場の過熱から、不動産バブルが到来するのでは、との懸念も挙がっていますが、中国政府としてバブル対策を含めた不動産支援策を打ち出し、コントロールしているため、すぐにバブルが弾けるということはありません。

 ここで、一つのポイントとなるのが、投資対象となる銘柄選びです。マンション、高級住宅、商業施設などの不動産開発を行うにあたり、土地取得の資金力に富む民営大手企業や、政府系デベロッパーに関連する銘柄が有利と言えます。その理由は、高騰する不動産取得には多額の資金(現金)が必要になると共に、政府主導での開発となると、政府と繋がりがある不動産業者への発注が多くなります。

 中国における不動産分野への投資は、今後も継続するものと見られているため、中国株を保有する際には、是非1つ選んでおくと良いでしょう。

参考:住宅ローン

インフラ整備事業はまだまだ堅調

先進国に並ぶ勢いで成長を続ける中国ですが、その経済発展を下支えしているのが、中国政府によるインフラ投資です。中国政府におけるインフラ投資及び建設は、政府予算の中でも重点的に予算配分が行われています。特に、都市開発や高速道路の建設、さらに鉄道事業への投資が大きくなっています。

 インフラ整備拡大の恩恵を受ける企業としては建設会社、設備メーカー、建設用資材、建設車両等が挙げられます。特に、国土が広い中国において、最も注目されているのが、道路整備と鉄道整備です。国際的なビジネス競争力に加え、国内の経済発展と共によりスピードが求められる物流事業への対応が急がれています。その側面で見ると、中国の交通インフラはまだまだ不足気味と言える状況にあります。

 これらは政府主導の国家プロジェクトが大部分であるため、受注する企業も大手が占めているのが現状です。逆に言えば、上場している企業の中でも、売上・受注実績の大半を国家プロジェクトで賄っている企業が投資対象になると言えます。

 また、おさえておきたいポイントとして、海外企業と手を組んでインフラ整備にあたる企業も注目しておきましょう。というのも、技術力の面ではまだまだ先進国に追いつかないため、日本やヨーロッパ等のインフラ関連企業とタイアップして、鉄道事業の推進や車両そのものの開発が急ピッチで進められています。こうした企業は、海外企業からのノウハウを獲得すると共に、自社技術の向上に繋がりますので、将来的により難易度の高いインフラ整備案件を受注しやすくなります。

急速に伸びる自動車関連業界

 自動車保有数が世界トップクラスの国と言えば、どこでしょうか。実は、中国が自動車大国と言えるほど、生産・販売台数ともにトップクラスなのです。特に、ここ近年で見ると、急速な経済発展と共に、自動車を購入する中階層が増加し、大幅に保有数が伸びています。また、個人が保有する預金額や給与そのものも伸びていることもあり、高級自動車を買う傾向にあります。

 自動車そのものの販売が好調ということは、生産台数も伸びている証拠です。ここで注目したいのが、自動車関連部品や車体などの製造ラインや工場が、中国に多数あるということです。つまり、海外の自動車メーカーが設立した中国工場や販売拠点で販売される自動車に人気が集まるため、これらの中国企業が収益を上げやすい構造になっているということです。中国の自動車分野が、いかに高い成長率を堅持しているか、お分かりになられるかと思います。

 但し、自動車分野が堅調だからと言って、安易に自動車関連銘柄を購入することはお勧めしません。というのも、実は海外からの参入そのものには規制が掛けられており、上限50%の合弁形式、同車種については合弁パートナー2社までしか認められていません。そこで、注目したい自動車関連銘柄が、国有系企業です。規制対象にならず、かつ政府支援を受けている企業は、自動車分野の成長と共に、その企業自身の売上・収益が牽引されるため、ローリスクで株式を運用することが出来ます。

農業分野への重点的な投資

日本での株式投資において、保守的な分野が農業関連銘柄です。元々、安定した分野ですが、最近では民間企業による農業経営が盛んになりつつあり、関連する銘柄の値上がりが目立ち始めています。実は、中国の農業分野も同じような特性があり、農業分野は景気の影響が比較的小さい保守的な分野です。

 しかし、近年中国政府は内需拡大の一環として、農村部の農業振興を重視し始めました。というのも、農産物の分野に関しては、各国への輸出が盛んです。そのため、輸出先となる国やニーズに合わせて、農業用地の開拓や支援を政府が後押ししているのが実体です。さらに最近では、バイオ燃料が採れる農作物に注目しており、その実験用農地の取得と開発が進められています。

 また、注目したい点は農産物の輸出国ということで、その安全管理が強く問われています。近年発生した、食品の安全問題に端を発し、中国政府として農産物から食品加工までの品質管理の強化・徹底が行われ始めました。つまり、これらに対応出来る地元企業は、安全管理が整っていると評価され、投資対象として扱われます。

 中国にとって、外貨を獲得しやすい農業分野への支援は、経済成長を続ける上では死活問題であり、かつ自国の経済発展・農産物の消費拡大にも繋がる話しです。そのため農業関連銘柄は、常に安定しており、今後さらなる成長が見込まれることから、投資分野として一目置くことをお勧めします。

目を向け始めた環境分野

国際的に環境保護が叫ばれる中、最も環境改善に力を入れなければならない国が中国です。目覚しい経済成長の背景には、環境を犠牲にしながらの工場経営が挙げられます。国際的な枠組みとして、CO2の排出規制に対して、中国も柔軟な姿勢を見せ始めており、今後国内での環境改善や保護活動が活発化するものと見られています。さらに、エネルギー需要に関しても、中国は石油や石炭に大きく依存しており、これらが多量のCO2排出の原因となっています。

 まず、エネルギー関連に関して、石油や石炭依存からの脱却を図るため、風力発電や太陽光発電関連の銘柄とその工事を請け負うインフラ設備関連銘柄に大きな注目が集まっています。風力・太陽光発電は、中国においてこれから発展・普及する分野ですので、その将来性が期待されます。逆に言えば、関連銘柄は安定した売上・利益を獲得出来るため、投資対象として非常に魅力的だと言えます。

 また、環境改善に関しては、汚水処理やごみ発電、廃棄物処理などの環境ビジネスを手掛ける企業に注目が集まりつつあります。例えば、汚水処理や廃棄物処理施設を手掛ける建設企業や、用地取得に対して大きな資金力を持つ不動産関連企業、そして海外企業と技術協力して処理技術を開発する企業等が投資先として相応しいでしょう。

 環境保全や改善は、これから政府主導で行われる見込みですので、政府支援を受けやすい国有企業を狙って、株式を購入することをお勧めいたします。

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